英検準2級は、英検の中でも特に重要なステップであり中学卒業までにはぜひ取りたい英語の資格。
高校入試にメリットがあるのはもちろん、入学後のスタートダッシュにも役立ちます。
3級よりも文法もレベルが高くなるので合格するためには効果のある教材を使って正しく勉強するのがポイント。
そこでこの記事では英検準2級一次試験の特徴と効果的な教材をくわしく解説。
英検を武器にしていろんな可能性を広げていきましょう!

英検準2級に合格したい!
という方のお役に立てれば嬉しいです。
この記事でわかること
- 英検準2級の特徴とメリット
- 英検準2級に合格するための教材6選
- 英検準2級の攻略するための勉強法
英検3級と英検準2級の試験内容の違いについてはこちらをご参考ください。
準2級の特徴とメリット

準2級を取ることのメリット
英検準2級は高校で学ぶ英語を広く理解できるレベル。
日常生活における様々な場面を英語を使ってコミュニケーションを取れる基礎的なレベルでもあります。
必要な語彙力 | 必要な文法力 |
---|---|
約2,600〜3,600語程度 中学卒業レベルの単語に加え高校1.2年で学ぶ単語や熟語も出題されます。 | 中学校で習う文法に加え、高校レベルの文法や構文も幅広く出題されます。 |
準2級の文法は3級がベースになっています。

中学校レベルは必須なんですね
試験時間 | 問題形式 | 合格基準 |
---|---|---|
80分 リーディング55分 リスニング25分 | マークシート方式 (ライティング以外) | CSEスコア1322点 (満点1800点) |
英検準2級は高校入試において優遇されるメリットの大きい級です。
さらに大学入試共通テストにも形式が似ており受験勉強の対策にもお役立ち。
高校卒業までには2級合格を目標にしている方も多いと思いますがまずは準2級を合格することで基礎づくりを固めておきましょう
3級・準2級の文法はここが違う!

ここでは3級と準2級の文法の違いをご紹介。
対策に取り組む前に知っておくと勉強に取り組みやすいですよ!
完了形
3級では現在完了が文法で出ています。
準2級ではそれに加えて未来、過去完了が出ています。
進行形
3級では現在進行形と過去進行形が学習範囲です。
準2級は現在完了進行形、未来進行形が出ています。
分詞・分詞構文
分詞には現在分詞と過去分詞があります。
3級ではそれぞれの使い方を中心に出題されますが、準2級では分詞構文も出てきます。
分詞構文は分詞の導く語が主節に使われて、時、理由、付帯状況(〜しながら)を補足するときに使われます。
関係代名詞・関係副詞
3級では関係代名詞の問題が中心です。
関係代名詞(who which that whose)を使って名詞(先行詞)と、名詞を説明する節を結び付ける働きをします。先行詞を限定して説明する用法を限定用法と言います。
- 例 He has two sons who work in the hospital.
- 訳 彼には病院で働いている2人の息子がいる。
準2級ではそれに加えて関係代名詞の前に(カンマ)をつけて、先行詞に補足説明として加える用法(継続用法)も問われます。
- 例 He has two sons,who work in the hospital.
- 訳 彼には息子が2人いるが、その息子たちは病院で働いている。
関係副詞(where when why how)は関係詞節の中で副詞の役割をするものです。whereと whenには限定用法と継続用法があります。
- 例(限定)This is the school where my aunt works.
- 訳 これが私のおばが働いている学校です。
- 例(継続)She moved to New York,where she studied music.
- 訳 彼女はニューヨークに引っ越し、そこで音楽の勉強をした。
仮定法
3級では出ていない文法がこの仮定法です。

苦手な生徒が多い文法の一つ
仮定法過去は現在の事実に反する仮定を表します。「もし仮に〜とすれば、…なのにな」という意味になります。
- 例 If I had a lot of money, I would buy an island.
- 訳 たくさんお金があったら、島を買うんだけどな。
また、仮定法過去完了は過去の事実に反する仮定を表します。「もし仮に〜だったなら、…だったろうに」という意味になります。
- 例 If I had left ten minutes earlier, I would not have missed the train.
- 訳 もし10分早く出発していたら、列車に乗り遅れることはなかったろうに。
文法も学べるおすすめ教材
これらの文法を詳しく学びながらテスト対策するにはやっぱり

ひとつひとつわかりやすく。のシリーズ
難しい文法もやさしい言葉で解説してあるので取り組みやすい!
3級の文法に加えて準2級の文法も勉強しながら対策したい方はこちらがおすすめです。

英検準2級をひとつひとつわかりやすく。
改訂版 1,595円
- 超基礎レベルからも理解できる
- 音源はスマホで簡単に聞ける
- イラストの解説がわかりやすい
リーディングのおすすめ勉強法と教材3選

では実際にレッスンでも使っていて生徒の反応も良い教材をご紹介していきます。
単語を覚えるのに必須の単語帳2選

英検準2級 出る順パス単
5訂版 1,375円
- 単熟語1,700語
会話100・作文表現38 - よく出題される順に覚えられる
- スマホで音源が聞ける
- チェックテスト付き
まずは英検準2級に取り組むためには語彙力をつけることが必須!

準2級から格段に単語量が増えてきます。
ここでは単語を覚えるステップを4つご紹介。
自分で取り入れたいな、と思う方法を組み合わせて覚えていきましょう。
単語を身につけておくことで文法同様、全てのパートでスコアアップを目指せます。
- パス単で英語→日本語→英語の順番で言えるようにする(アプリを活用)
- 同意語・反意語でまとめてグループで覚える
(例 雇うemploy=hire、 消費するconsume⇄生産するproduce) - カテゴリー別で覚える
- 接頭語(bi_2つの、ex_ 外へ)や接尾語(_ful満ちた、_lessない)を利用して覚える
出る順パス単準2級は英検単語を覚えるには必須アイテム!
ダウンロードできる音源を活用して、しっかり覚えていきましょう。
ただ、単語だけを覚えるのはどうしても苦手!という方にはこちらがおすすめ

英検準2級 文で覚える単熟語
4訂版 1,870円
- 長文を読みながら単熟語が覚えられる
10のテーマで1,310の見出し語 - 音声はアプリで聞ける
- テーマごとの確認テスト付き
英検によく出てくる単熟語を文脈の中で覚えることができます。
この教材のメリットはなんといっても
準2級以上のレベルでは長文をいかに早く正確に読めるかがポイントになっていきます。
単語を覚える勉強と共に長文をいつも見返す勉強を取り入れることで長文読解が苦手にならない!
さらに音源付きなので文章を聞いて単語を覚えることができます。
その際英文を見ずに聞く練習をすることでリスニング力もアップ。
この教材はレッスンでも使っていますが生徒からも

単語だけのパス単より使いやすい
と好評です。
英検の勉強は何よりも語彙を増やすことから始めましょう。

単語を制するものは英検を制す!
リーディング攻略におすすめの教材

実際に問題を解いていくならまずこの1冊を用意します。
英検準2級 集中ゼミ
7訂版 1,540円
- 解説がとても丁寧
- 1日に取り組む量が決まっている
- 右に解答がありチェックしやすい
- リーディング、リスニングをバランスよく勉強できる
- 基礎編で解き方を勉強し応用編で実際のレベルを習得できる

準2級からは長文に空所補充問題が入ります。
ここは、カッコの前後のつながりをしっかり読み取れるかがポイントです。
ここでは4つのステップで解説します。
タイトルは文章を短く要約したものなので、読むだけで内容が予想できます。
- ディスコマーカーとは英文の流れを示す目印のこと
- 話の転換を表す語句でhowever(しかしながら) as a result(その結果) even so(それでも)など接続表現の語句を見つけることが重要
- 接続詞は『節と節』『句と句』をつなぐ働き
- 接続詞を見つかると話の流れがわかるように!
- because、when、if、althoughがよく使われる
直前の文章で読み取れない時は直後の一文を読むと読み取れる問題が多いです。
長文を攻略するには問題をたくさん解いて体得することが一番の近道です。
準2級過去問題集を解くときはタイマーを使うことがポイント。
『一題5分』のように配分を決めて解きましょう。
英作文におすすめの教材2選

英作文は2024年度からEメールと意見論述の2つになりました。
それぞれの内容や時間配分はこちら。
Eメール | 意見論述 |
---|---|
メールに対して下線部の特徴を問う2つの質問と相手の質問に対する答えを含む返信を40〜50語の英文でまとめる | 与えられたQUESTIONに対して自分の意見と二つの理由を50〜60語の英文でまとめる |
解答時間:15分 | 解答時間:20分 |
英作文はどちらも内容、構成、語彙、文法の4つのポイントで採点されます。(4点×4点の16点満点)
ここで活用するのもやっぱり集中ゼミです。
丁寧な解説と書き方が中学生にはとても取り組みやすい!

Eメールは質問に対する回答を書く
知り合いからのEメールを読んで、下線が引かれている語句の特徴を問う質問2つと知り合いから質問に対する回答を含む返信メールを40語〜50語の英文で書きます。
Eメールの返信の書き方の構成
- Eメールに対するリアクション
- 下線部に関する質問2つ
- 尋ねられた質問に対する回答
ここでのポイントは文法と語いを正確に書くこと、自分の意見を述べたあとその理由をわかりやすく書くこと。
自分の意見をズバッと一文で伝える練習をしておきましょう。
意見論述のポイントは内容

意見論述の一番のポイントは内容です。
どんなにたくさん意見を書いてもお題に合っていなければ採点されません。
意見論述の語数は50〜60語程度です。
まずは何に対しての意見を書けば良いのかを読み取みとり、
自分の意見に対して
- 理由二つ+補足二つを箇条書きではなく、First やSecondを使ってわかりやすく書く
- 自分の意見と結論が上手くつながるように書く
まずは準2級の作文を書くうえで基本の型を覚えて、構成の点数をキープしながら内容の点数をあげていきましょう。
文章の【構成の型】を覚える

自分の意見を論理的に英語で表現する構成
- 自分の意見→お題にあった自分の意見をI thinkまたは、I don’t thinkで表します。
- ふたつの理由があることを示します。
- 理由①+補足(理由①を支持する説明)
- 理由②+補足(理由②を支持する説明)
- 結論→自分の意見を少し言い換えて結論を書きます。
文章の【内容】はお題に合わせる
英語のお題に対して自分の意見が書けるようになるポイント3つ
- お題に対して日本語での意見が言えるようにする
- 英語で言えるようになるために時事的な単語を調べておく
- 社会や理科の知識も必要なので、ニュースや新聞に目を通す
近年の問題では、電子書籍か紙の書籍か、海外から日本への観光客が増えるか、車を使うべきか電車を使うべきかどうか、などが問われています。

常に日々のニュースにも興味を持っておくことが大切!
意見やアイデアを増やしたい…と思った時に活躍するのが実は二次面接用の問題集です。

英検準2級の問題はカードを使用した質問を含めて5題あり、その中でもNo.4は社会的な内容について。作文の意見を増やすにはとても良い教材です。

自分の意見がなかなか出てこない
という方はぜひ活用してみては。
リスニング対策におすすめ2選

リスニングにおすすめ教材2選

リスニングの教材は準2級集中ゼミがおすすめ。
リスニング各パートをしっかり解説しているのでまずはこの1冊でそれぞれの解き方をマスターします。

そしてしっかりリスニングの解き方を身につけたらあとはたくさん問題を解いて実践。
準2級予想問題ドリルで時間を測って解き見直しをすることでリスニングのスコアも大きくアップします。

英検準2級のリスニングは全て一度しか音源が流れません。
第1部 会話の応答選択 | 第2部 会話の内容一致選択 | 第3部 文の内容一致選択 |
---|---|---|
放送される会話の最後の発話に対する応答として最も適切なものを3つの選択肢から選ぶ。選択肢は問題冊子に印刷されていない。 | 放送される会話の内容に関する質問に対して最も的殺な答えを4つの選択肢から選ぶ。 | 放送される短いパッセージかの内容に関する質問に対して最も適切な答えを4つの選択肢から選ぶ。 |
問題数 10問 | 問題数 10問 | 問題数 10問 |
放送回数 1回 | 放送回数 1回 | 放送回数 1回 |
一度しか流れないということはとにかく聞き逃さないことが重要。
ここで「先読みの技術」がポイントになります。
ですので、先読みの技術がポイントになります。
- 道案内
- お店での会話
- レストランの予約
- 電話での会話
状況ごとによく用いられる定型表現があるので、それそれの会話例文を覚えることが必要です。
第1部 会話の応答選択
問題冊子には問題も選択肢も印刷されていないので、聞き取る力のみが試されます。
最後の発話に集中してそれに対する返答を選びます。
このパートはたくさんの問題になれることが第一条件なので、過去問や予想問題を利用して練習しましょう。
第2部 会話の内容一致選択
2人の会話とその内容に関する質問を聞き、選択肢から選びます。
状況に応じた表現を覚えていきましょう。
第3部 文の内容一致選択
英文が一つ読まれ、それに関する質問を聞き、選択肢から選びます。
ここでは先読みの技術が一番問われるパートなので、必要な情報を早く読み取る練習をしておきましょう。
スクリプトを活用して復習する

どのパートも、問題を解き終えたらスクリプトを見てどこを間違えたのかを必ず確認します。
スクリプトを見て間違えたところを確認して復習しなければ、同じところを間違えてしまいます。
リスニング力でスコアをアップするには、スクリプトを上手に活用しましょう!
スクリプトの活用の仕方
- 音声を聞き、リピートする
- スクリプトを見ながらもう一度聞く
- スクリプトを見ずに会話やトークを聞く
準2級過去問題を使って、何度も繰り返すことがおすすめ。
音読を活用するとさらにリスニングが定着するので、こちらの記事をぜひ参考にしてみてくださいね。
まとめ:英検準2級を独学で合格!


中学生で準2級を合格するには
準2級合格のための勉強法
- 単語を覚えてスタミナづくり
- 長文はディスコマーカーを見つける
- ライティングは型を覚えて何度も書く
- リスニングはスクリプトをフル活用
この4つのステップで進めていきましょう!
中学生とってハードルの高い準2級ですが、今後の英語学習にたくさんのメリットがあります。
合否だけにこだわらず、今後につながる英語学習のためにも、ぜひ挑戦してみてくださいね。

まずは今日から準2級の勉強をスタートしよう!
という方は単語を覚えるパス単または文章で単語を覚える文単とテスト形式を勉強する集中ゼミをそろえて準備を始めましょう。



一次試験に合格したら次は二次試験が待っています。
二次試験対策についてはこちらにくわしく解説しているので、ぜひご参考ください。


Nothing is impossible!
不可能なことは何もないよ!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。